NK-OPTISシステム概要
システムの特長
ワイドレンジを正確に測定
光ファイバ自体が温度センサとなって、最大16kmの広範囲にわたり測定できます。 測温範囲も独自開発の耐熱光ファイバで常用350℃、最高600℃までの測温を可能にしました。 また、ループ測定法の採用により、精度低下の原因となっていたファイバロス問題を改善し、より正確な測定を実現しました。
高安定で長寿命
光ファイバセンサ方式は電磁誘導の影響を受けず、防爆環境でも本質安全に使用できます。 また、光ファイバは細径、軽量で施工性にすぐれ、厳しい敷設環境条件にも耐え、長寿命という特長があります。 更に、当社システムのDTSユニットは、15Wの低消費電力、60℃までの使用環境、MTBF10万時間以上等、高信頼度設計となっています。
画面の見やすさを重視(GS-OPTIS)
測定対象区間を最大800区間に区分けし、16色の温度表示で表す温度分布プロファイル画面、特定箇所の温度を示すグラフィック表示、温度履歴のトレンドグラフ等、見やすく表示します。 また、センサファイバ断、異常温度警報、温度上昇率警報、システム異常などの警報機能をもち、きめ細やかなシステム監視が可能となっています。
柔軟なシステム拡張機能
当社独自のソフトウェアGS-OPTISは、イーサネットにより1台のPCで複数のDTSユニットを管理することが可能です。 GS-OPTISでは、WEBサーバ機能により、イントラネット内のリモート端末(PC)から、随時最新の情報をモニターできます。
独自のループ方式で正確にデータを収集します。
後方ラマン散乱光による温度分布計測は光ファイバ減衰率が不規則に変動すると正しい測定ができないという原理上の制約があります。 電力ケーブル監視等、温度変動の少ない場合は実用上の問題はありませんが、高温プラントや高精度な測定が要求される分野では障害となる場合があります。
当社のシステムNK-OPTISでは、独自のループ方式によりこの問題を解決しています。
高温プラントの監視や、海洋・地質調査に要求される1℃未満の高精度な測定を実現しています。 また、ループ方式には、万一光ファイバが断線した場合でも、自動的に両端からのシングルエンド方式で測定を継続実行出来るという大きな利点があります。
ループ方式 | シングルエンド方式 | ||
温度分解能 | 全長で±0.5℃以内 (4km測定時) |
遠方点ほど性能が低下 | |
温度精度 | 光ファイバ全長で温度精度を保証 | 遠方点・特異点の温度を実測して補正 | |
光ファイバ減衰 | 内部処理で変動の影響を除去 | 減衰率変動により温度指示に影響 | |
断線対応 | シングルエンド方式で自動継続 | 断線点以遠測定不能 | |
分野別適応性 | 高温プラント監視 | ○室温から350℃以上の高温に対応 | ×ロス分布変動に対応できず、精度維持は困難 |
海洋・地質調査 | ○温度確度±0.5℃以内(全長4km) | ×1.0℃未満レベルの精度維持は困難 | |
電力ケーブル監視 | ○断線対応により信頼性向上 | △温度較正必要、断線対応不能 | |
異常温度検知 | ○断線対応により信頼性向上 | △温度較正必要、断線対応不能 |
- ○:最適 △:適用可能 ×:適用不可
低コストで数百点の軸受けやポンプの温度を監視可能です。
ポイントプローブは光ファイバコイルを内蔵した温度センサで、直列に接続された多数のセンサが広範囲の測定ポイントをカバーします。
NK-OPTISに合わせて使用することにより一本の光ファイバで、数百点の温度を計測可能、簡単な工事で広域温度監視を実現します。
広範囲にわたる温度分布(位置と温度)を高速かつリアルタイムに監視できる光ファイバ温度監視方式を大規模プラントのベルトコンベアシステムに納入しました。
近年のデータセンターの需要拡大に伴いその規模も年々拡大する中でデータセンター運営の課題として消費電力の増大が挙げられます。 電力増加の要因としては、サーバの増設やサーバに対する高負荷に伴い、電源設備や空調設備も大型化しています。
2007年10月、台湾新竹市内変電所間、総長約600mの送電ケ-ブル用地下トンネルの異常温度検知システムとして、納入したNK-OPTIS(光ファイバ温度情報システム)の事例です。