輸送ベルトコンベアの異常温度検知(石炭、木材チップ等)
従来、製鉄所の高炉へのコークス輸送用ベルトコンベアシステムや製紙会社の木材チップ輸送用ベルトコンベアシステム等では、主に火防線(熱感知線)が異常温度検知用に使用されてきました。しかし、近年の技術革新にともない、これに代わるものとして、より高速かつ、リアルタイムに、広範囲にわたる温度分布(位置と温度)を本質安全に監視できるといった、火防線にはない特長をもつ光ファイバ温度監視方式をベルトコンベアシステムに導入する動きが活発化してきております。
光センサの有効設置位置図
光ファイバ方式によるベルトコンベア異常温度検知の特長
- 測定速度が10秒と早く、早期異常温度検知が期待できる。
- 異常温度箇所の位置評定が1mレベルで可能である。
- 検知が定温式に加えて差動式(温度上昇率検知)を併用して、確実に火災を検知する。
- リアルタイムの温度測定データの処理・保存機能と、多彩なGUI(GS-OPTIS)の提供ができる。
主な発火の要因例 | 光センサの有効設置位置 |
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1.滑車軸受けの故障又は、老朽化により軸受部が固着し、内輪との摩擦熱で石炭塵が発火、ベルトコンベアに延焼する。 | 付図C1,C2及び、軸受部にポイントプローブを設置 |
2.排出高温塊炭が送炭中にベルトコンベア下の堆積粉上に落下し、堆積粉が発火、ベルトコンベアに延焼する。 | 付図D,C1,C2 |
3.搬送用ベルトコンベアの長時間停止により、未消火の灼熱コークスがあるとベルトコンベアに着火する。 | 付図A,B1,B2 |
4.搬送中の高温塊炭が何らかの原因によりベルトコンベア上で発火する。 | 付図A,B1,B2 |